犬ジステンパー

犬ジステンパーは、非常に感染力の強いウイル性の犬の病気です。
ジステンパー肺や脳、脊髄を侵します。

子犬

犬ジステンパーは、世界各地で発生しており、死亡率は子犬の場合約80%、成犬の場合は約50%です。

ウイルスは、感染した犬のくしゃみなどによって空気感染し、食餌・水用の汚染された容器、尿や糞によっても感染します。
キツネやオオカミなどもジステンパーウイルスを媒介します。

予防接種が効果があり、子犬の時1カ月間隔で2回ワクチンを接種し、毎年追加接種をします。
効果が失われないように、忘れず受けることが大切です。

犬ジステンパーの症状

  • 初期には、悪性の風邪で熱が出たような症状がでる(体温は39.5~40.5℃)。
  • 目ヤニや、鼻から黄緑色の膿が出る。
    その後、咳やおう吐、下痢、体重減少などの症状に進む。
  • 最終的に神経が侵され(約1カ月後)、筋肉の痙攣、麻痺、発作が起こり、死亡する場合もあります。
  • 回復しても痙攣が後遺症として残ることがあります。
  • 若いころジステンパーに感染した結果、老いてから行動的な変化が現れる場合があります。
    顔面や体の一部がピクピク痙攣する、足を高く上げる歩き方をする、また同じところを何度も行ったり来たりするなどの行動の反復もよく見られる症状です。
    正確な原因は明らかになっていませんが、ジステンパーウイルスに関係した脳組織の変質によるものではないかといわれています。

犬ジステンパーの治療処置

迅速な治療が犬の生存率を高めます。
ウイルスを殺せる薬はないので、対処療法と十分なケアが特に重要です。
免疫システムが完全に発展していない幼犬ほどリスクが高まります。

おう吐や下痢がひどい時には、獣医師は静脈注射で水分を補給します。
おう吐が治まったら口から水分を与えます。
野菜スープや、水1カップに小さじ1杯のハチミツを溶かしたものなどを飲ませます。

下痢の状態を見ながら少しずつ食べ物を与えます。
チキンのピューレなど、刺激の少ない食べ物を少量ずつ1日に4~6回与えながら、下痢の時に必要なケアを続けます。

足の裏がウイルスの影響で固くなり、ひび割れ状態になります。
ジステンパーが時にハードパットと呼ばれるのはこのためです。

最も深刻な症状は脳が侵されるために起こる発作で、まぶたや頭部が痙攣したり、顎をぎりぎり噛んだりします。
発作で倒れたり体が麻痺したりすることもあり、回復の見込みはほとんどありません。

犬ジステンパーでは、命が助かっても、たいてい頭部筋肉の痙攣などの後遺症に苦しみます。

子犬の場合、ジステンパーで歯が損傷を受けることがあります。
歯の外側の白いエナメル質のコーティングがダメージを受け、茶色のへこみができます。
また腹部に膿疱ができやすくなりますが、これは適切な治療を行えば治ります。

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